ダレン・クラーク選手

私が、ダレン・クラーク選手を注目したのは、2000年のアクセンチュア・マッチプレー選手権の決勝戦で、その当時無敵のタイガー・ウッズ選手を36ホールのマッチを、4アンド3で下した時です。その時のタイガーは、今と違って本当に無敵でした。確か、アーニー・エルス選手が「我々は、もっと現実的にならなけれがいけない。我々は、タイガーのライバルではないんだ」といったことを記憶しています。

その年に行われた全米オープンは、昨年開催されたペブルビーチと同じコースだったのですが、2位に15ストローク離して優勝したのです。昨年の優勝スコアは確かパープレーでした。タイガーが優勝した時に2位だったのは、アーニー・エルス選手だったのですが、彼のスコアは3オーバー。そして、タイガーのスコアは12アンダー。このあたりで、先ほどのエルス選手の言葉が出たのと思います。彼の実力は、他のプロゴルファーを大きく引き離していました。

そのタイガー・ウッズ選手を、2000年のマッチプレー選手権で、しかも決勝戦で大差で破ったのですから、私にとって注目すべき選手になりました。決勝戦ともなれば、タイガー・ウッズ選手も相当モチベーションが高くなるはずで、しかもマッチプレーを得意としている彼ですから、相当の確率でウッズが勝つものと思っていたので、かなり驚いたことを記憶しています。

彼はお酒が好きで、また豪快な性格のようで、ツアーでも人気者のようですが、、彼はプレー中に同伴競技者にもの凄く気を使うプレーヤーです。他のプレーヤーがショットしようとする時に、ギャラリーが動いたり、声を出そうとすると、穏やかな表情でギャラリーを制しようとします。彼のその人間性を見ていると、自然と応援したくなるものですが、この数年メジャートーナメントに名前が出てこないので、ゴルフの調子が悪いのかなと思っていましたが、今回の全英オープンで、その理由が2006年の奥さんの他界で、自分の子どもたちに食事を作ったりしていた、ということを知って納得できました。

しかし、この数年、十分な時間をゴルフにつぎ込めなかったかもしれませんでしたが、彼のゴルフは全く錆び付いていなかったことを証明しました。優勝トロフィーを手にした時の彼の表情は、色んなものを乗り越えてきた、大人の男の顔をしていて、感慨深い表彰式と私の目に映り、思い出に残るトーナメントになりました。