選択されているタグ : スポーツ全般

思い込み

間違った情報

ゴルフに限らず、「思い込み」をすることは、日常よくあることです。ただ、ゴルフに関して言えば、思い込みはかなり多いようです。打ち方、道具など、情報が氾濫しているのが現状です。ゴルフの雑誌などの書籍類、テレビを含めた動画など、ゴルフを伝えるメディアは多く、メディアとしての性質上、やむを得ぬ事ですが、前回と違う内容の「話」をしなくてはならないので、「誇張されたもの」からやがては「真実」からかけ離れたものになるのは、良くないことですが、時々見かけることです。

写真は、私が使っているサンドウエッジですが、ガラスのテーブルの上で撮影したので、ソールの一番地面に近い部分より、リーディングエッジが上(地面から離れる)にあるのが分かると思いますが、計測すると地面から約5mm離れています。

この5mmがトップの原因だと言うことで、ソールを平らに削って欲しいというお客様が、時々ショップに来られます。バウンスはグラインダーで簡単に削れますので、「やれ」といわれればしますが、使い物にならないウエッジになってしまいます。少し柔らかめの芝生の上にあるボールを、少しダフリ気味にショットした場合、ソールが平らだと結構深く芝の中にクラブが入ってしまうので、バウンスがあるクラブよりボールは飛ばなくなります。

「思い込み」イコール「真実」

「フォロースルーを真っ直ぐ出しているから、このアイアンがフックするのは、ライ角が合っていないからだ。だから、ライ角をフラットにして欲しい」という方も時々みえます。このような場合、説明しても理解してもらえないことはかなり多いです。思い込んでいる人を、少し冷静な目で見ると、思い込んでいることは、揺るぎない真実で、違う意見など耳に入らないようです。

思い込みの別の例を挙げると、「私はゴルフが下手だ」です。ゴルフを始めて20年、ラウンドは週一で、練習もそこそこする、けれどハンディは25から全く変わらない、私の実力はこんなもんだ、というのも思い込みです。

技術を明確な言葉で表すことは不可能でしょうし、技術を伝えることは簡単ではありません。多くの場合、「打ち方」をハッキリと意識しないで、「何となく」身についていったというのが殆どでしょう。ボールが飛んでいくのが面白く、無我夢中でボールを打ち続けていって、スイングが固まっていく、やがてその人のゴルフの「実力」というものになるのでしょう。上手い、下手は才能の問題ではなく、無意識に身についた技術が、ミスショットが出やすいものならば、「自分は下手だ」と思い込みますが、絶対に上手くなれない、というものではなく、良いショットが出る打ち方を身につければ、変わる可能性は十分あります。


「健康」につながる飛距離アップ方法とは

筋力アップが、すぐに効果が出るか

筋力アップといえば、スポーツの競技能力を向上させるように感じますが、私は随分疑問に思います。最初の理由として、自分が結構ウエートトレーニングをやっていた時期が長く、ベンチプレスが105Kg、スクワットは170Kgまで挙げました。その頃は、LLサイズのシャツでも細く感じるほどで、見た目には力がありそうで、運動選手としても結構やりそうに見えたと思いますが、その頃を振り返ると、よく怪我をしたし、そんなに距離が伸びたわけでもありませんでした。今振り返ると、たいした選手ではありませんでした。

野球とゴルフの両面から考察してみます。華奢な高校生の男子でも、270~280ヤードぐらい飛ばす選手は大勢います。270~280ヤードと言えば、かなりの距離ですが、この高校生に硬式ボールでホームランを打ってみろ、といっても絶対に無理でしょう。

ゴルフボールは約46g、硬式ボールは約150gですので、使用する道具(バットやクラブ)はドライバーが300gちょっと、バットは900g以上あります。野球はゴルフに比べたら、かなりの身体の強さを要求されますので、ゴルフで飛ばすので、野球でも飛ばせるということにはなりません。

柔軟性

350ヤードを目指す人には、相当のトレーニングをしたほうが良いと思いますが、230~250ヤードを目指す人なら、早く効果が現れて、そして「健康」にもよい柔軟性を高める練習を奨めます。特に肩胛骨周辺の柔軟性を高める事をすすめます。身体を柔軟にすることは、血管なども柔らかくするそうで、血流がよくなることは、そのまま健康につながるでしょう。

ジュニアゴルファーのように身体を柔らかく使うことは無理にしても、出来る範囲で身体を柔らかくすることは出来ます。昔実験をしたことがありますが、ドライバーを数発打ってもらい、ヘッドスピードの平均を測ります。そして、肩胛骨を柔らかくする練習を5、6分行って、それからドライバーを数発打ってヘッドスピードを測ると、数人で実験しましたが、ほぼ全員でスピードアップしていました。

肩胛骨周辺を柔らかくするトレーニングをすると、肩の周りが軽くなって、気持ちの良さを感じると思います。そして、それが飛距離アップにつながれば、まさに一石二鳥といえます。「体幹」「筋トレ」がこの数年はやり言葉になっていますが、ゴルフで結果に結びつけようと思うなら、健康につながる方法を私は勧めます。



欠点も固まれば長所である、は真実か?

「オーソドックス」を目指せば、上達するか?

ゴルフのレッスン書や、DVDやテレビのレッスン番組を見てると、基本はこうであって、こうやってスイングして下さい、と説明しています。その様な内容のものを見たりすると、特に初心者の人は、何も分からないので、言われたことを忠実に守ることが上手くなる秘訣だと思うのは、自然なことで、かなりの割合の人が実践していると思います。

もし、写真のジョン・デーリーのように、トップオブスイングで大きく右脇が空いていたら、指導する人に治されるかもしれないし、右脇が空いているトップスイングで、ショットが曲がったとしたら、「右脇が空いているから、ショットが曲がるんだ」とアドバイスをする人は、山ほどいるでしょう。しかし、ミスショットの原因が右脇にあると指摘する人は、ジョン・デーリーに対しては絶対しないはずです。彼は、メジャートーナメントに2回も勝っているからでしょう。

私は良く思うのですが、もし誰かにアドバイスするときは、同じことをトッププロに対しても言えることで無ければ、それはすべきではないと考えています。自分より下手な人にはアドバイスできるけど、自分より上手い人には出来ない、というのは無責任な行動と思います。

プロの試合で何回も優勝している選手を、出来る限り偏りのない「眼」で見ると、結構「非オーソドックス」な打ち方をする人探すことは、さほど難しくないのでは、と思います。トッププレーヤーだからという先入観でスイングを見るから、「非オーソドックス」を見つけられないのでしょう

スポーツのやり方とは

人間の身体には、かなり個性があります。例えば脚をみても、内股の人もいれば、O脚の人もいます。関節の形も、かなり個人差があるようです。であるのに、決められた形に持って行こうとするのは、「個性」を無視した指導方法であり、偶然その方法に合った「個性」を持った人にのみが上達できるということになるのでしょう。つまり、多くの指導者は「個性」の認識が欠如しているようです。

「個性」の存在を認識できる指導者とは、「技術の本質」を深く理解していることが必要条件なのでしょう。写真のジョン・デーリーのスイングを見ると、当然ながらダウンスイングでは、右脇は空いていません。トッププレーヤーとしての、普通のダウンスイングです。彼のトップスイングとダウンスイングを比較すると、かなり違和感を覚えます。トップスイングは「非オーソドックス」なのに対して、ダウンスイングは「オーソドックス」だからです。

現在、普通に行われているレッスンは、「個性」を「矯正」して、自分の持っているパワーを最大限に発揮できないようなものが多いようです。打ち方でも、投げ方でも、「躍動感」を感じる動きが大事であると思います。スポーツは、楽しくやった方が良いに決まっているので、「個性」を重視して指導であり、練習方法であることが望ましいと私は考えます。